今回は、南総鉄道跡を巡ります。
南総鉄道は当初茂原から上総鶴舞への免許を取得し、1930年に茂原から笠森寺(かさもりじ)まで開通。1933年に奥野まで延伸しました。上総鶴舞へのルートをあきらめ、上総牛久へ向かうルートの免許に変更したそうですが、そのまま1939年に廃止。たった9年。。。
当初南総鉄道が目指していた上総鶴舞駅をスタート。駅前には茂原駅行のバス停が。言ってみれば未成線代行バス!でも、平日2本の休日1本。さみしいですね。。。
上総鶴舞駅から町の中心部も結構離れています。左手には低山が連なります。国道を分かれて細い道を上って、
一山越えなければなりません。
と、対向で鶴舞駅行の代行バスがやってきました!!一人テンションが上がりますが、誰も乗っていない。。。。バスは国道を迂回するのかと思っていましたが、今越えてきた細い道を長尺車で行くとは。なかなか面白い路線。行先表示がLEDではなく幕なのも、今となっては貴重です。
鶴舞の町中心部と上総鶴舞駅を結ぶ公共交通機関は、このバスだけ。千葉県循環器病センターがあるので、茂原と町中心部を結ぶバス便はそこそこあるみたいですが上総鶴舞駅まで来るのは、この便のみです。
南総鉄道の当初計画は鶴舞の町中心部付近を通って上総鶴舞駅に向かう構想のようでしたが、自転車で走ってみると、このあたり結構な山なので、なかなか線路敷設は困難なことがよくわかります。
鶴舞から下っていきますと「奥野」のバス停がありました。南総鉄道の奥野駅があったところは少し別の場所のようなので、集落に入ってみます。日陰にはまだ雪が残っています。
もしや野犬!?と緊張しましたが、首輪がついていたワンちゃんと少し並走。この広い田畑がこの子の庭なんでしょうね。。。
さて国道409号線に出まして、「奥野倉庫」バス停にきました。茂原と上総牛久を結ぶ、こちらには免許変更後ルートの南総鉄道代行バス(?)が走っています。
で、私は大きな勘違いをしていました。奥野倉庫付近が駅の跡かと思っていたら、もうすこし茂原寄りの地点だったようで、、、写真をとらずに通過してしまいました。少し先で国道がカーブするのですが、そのあたりが奥野駅だったようです。確かに鶴舞の中心部を目指すならその辺で向きを変える必要がありますね。リサーチ不足で、無念。
でも、その場所は、かなり昔の話とは言えど、なんでこんなとこに駅?というところではありまして。。。
南総鉄道の跡は国道409号線になっているのでそちらを進んでまいります。長柄町に入り、カーブの先には稚児関駅があったのかな。笠森第三隧道を抜けますと、
笠森観音への入り口の表示が出てきました。その先には笠森バス停もあって広くなっているので、笠森寺駅はこの辺りのようですね。せっかくですから笠森寺(笠森観音)にお参りをしておきましょう。
一帯は開山以来、伐採が禁じられている天然記念物の自然林。大木が見られます。
階段を上ってまいりますと、観音堂が岩の上に建っています。
写真ではこの迫力なかなか伝わらないですね。1028年に建立されたということですが、当時いったいどうやって・・・。こりゃ、すごい。。。
急な階段で上がると房総の山々が望めます。。。ちょっと下見るのは怖いんですけどね。
観音堂は明治時代にすでに国宝となっていて、南総鉄道が参拝客輸送もあてにしていたことは想像できます。
実際見てみると想像以上の迫力で一見の価値ありでした!!!
さて、以下の図で赤い線が今回のログですが、考えてみれば、奥野駅から鶴舞の中心部付近も通って上総鶴舞駅に向かうには青い線が比較的敷設しやすそう。(←勝手な妄想)
この青い線に沿った細道を走ればよかったな。。。でも、鶴舞共同墓地から下ってくる道は雪が積もっていたので、この日は無理だったかなとも思います。
奥野駅跡をしっかり確認しなかったのは悔いが残りますし、この区間はまたリベンジだな。。。
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